新聞やテレビの報道で、ご存知のように、京都の下鴨神社の敷地に、定期借地分譲マンションが建設される。分譲会社は、発表されていないが、多分大手のM不動産であると見ている。

このM社は、東京の原宿や白金、麻布という高級住宅地で、多くの定期借地分譲マンションを手がけている。この分野では、業界ナンバーワンで、4500万円から4億円の定期借マンションを数多く販売している。常に5倍以上の申込みがある。今やこの企業が、定期借地マンションを独占しているとも言える。これが、定期借地住宅の特徴である。つまり、土地の仕入と販売のノウハウを持った企業に案件が集中するのである。

下鴨神社は、式年遷宮で20億円の資金を必要としている。現在まで寄付で集まっているのは8億円に過ぎない。12億円が不足している。定期借地の地代が、年間8000万円あるので、これが20年で16億円で、寄付と合わせると式年遷宮の費用がまかなえることになる。

マンションの屋根は、日本瓦で環境に違和感がない。

定期借地は、MホームやSハウス等の大手住宅メーカーから始まったが、現在は、ほとんどやっていない。この最大の理由は、大手のビジネスモデルが、既に時代遅れであることと、土地の仕込みも出来ず、ヤル気を無くしてしまったことによる。

つまり、この事業には、土地の仕入れと、販売のノウハウが確立されないと事業は出来ない。

これまで、当方もこの事業を勧めてきたが,成功した企業は、少ない。企業や担当者に事業化の熱意がないのと、この事業を推進する人材がいないことによる。山形市の企業は、完全なノウハウがあるので、申込みは常に8倍くらいとなっている。

「好きこそ、物の上手なれ」と言う言葉がある。この事業に惚れ込む人がいないと絶対成功しない。

ちなみに、神社の定期借地マンションは、これで5カ所くらいである。

販売を緻密にしないと、この事業は成功しない。

 

現在、我が国の空き家戸数820万戸。この問題を解決するために「空き家対策特別措置法」が施行される。1年以上、空き家になっている所有者に、自治体が「勧告」する。この勧告の意味は、空き家を、「売るか」「貸すか」「更地」にするかを迫るものである。崩壊の危険性のある建物については、勧告の上、自治体が、代執行により解体し、解体費を所有者に請求する。このように空家が増えた大きな原因の一つは、「小規模住宅の特例」により、60坪までの土地の固定資産税が6分の1に軽減されているからである。60坪以上は3分の1に軽減されている。従って解体して更地にすれば固定資産税が6倍になる。しかし、このような膨大な空き家を活用出来れば大きなビジネスにすることも可能である。そこで僕の考案した「空き家活用ビジネスモデル8パターン」を発表するセミナーを4月3日大阪市で開催する。

松江市を中心とする島根県では、定期借地権住宅が活発に行われている。既に4社が事業化に成功している。定借による注文住宅が約300戸。8社連合による定借分譲住宅の1ヶ月のキャンペーン期間中に1万人が来場された。さらに郊外では、「定期借地権」と「所有権」選択制の分譲宅地が約200区画分譲された。島根ではこのように、定期借地による高級住宅が多数分譲されているのに、隣の鳥取県での民間事業はゼロである。4月24日(金)に松江市において、士業の先生方と不動産業者さんのための「定期借地権住宅」の研修を行い、5月31日(日)には、地主さんを対象とした講演会を行う。講師は、もちろん西京建一である。す

出雲、松江は大好きなところで、帰りの二日目に出雲空港最終便まで、日御碕神社の食堂で、出雲蕎麦と栄螺の壺焼きを食べ、日本酒2合を飲み、陶然とする。これぞ、極楽、極楽。