★木造住宅の多様化と高層化★
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◎昨年住友林業が高さ350メートルの木造高層住宅を発表した。
普通の住宅の6,000戸分の木材を使用すると言う。
実現すれば世界一の高層木造建築となるが、実現するかどうか
は今のところ判然としない。
しかし、確実に木造による建築物は増えている。
当社のクライアントにも木造4階建ての賃貸マンションを建築
された。
外壁にタイルを貼るので見かけは鉄筋住宅のように見える。
この傾向は「木造ゼネコン」という新しい業態を生んでいる。
5,000㎡の老人ホーム。延べ600㎡の木造ビル。
福祉施設や教育施設等にも木造が拡大している。
木造は、在来軸組・金物フレーム・2×4工法・2×6工法など
があるが、RCやS造りとの混工法も多い。
地下や1階がRCで、上階は木造とするのも多い。
私の知人は20年ほど前に田園調布で1戸15億円の分譲住宅を
販売した。
敷地300坪。私の知る限りこれが我が国での木造建売の最高額
だと思う。
ここも地下と1階がRCで2,3階が木造であった。
大型車が7台入るスペースが1階にあった。
買われたのは有名なシンガーソングライターである。
しかし、この15億円の家は既に建て替えたと聞いている。
このように木造建築が拡大していくのは結構なことであり、我が
国の木材需要に貢献する。
政府は日本の木材を輸出することに力を入れており。
私の知り合いが、その輸出企業の代表をしていて、現在の輸出額
は約600億円である。
日本の木材加工の技術は優れており、多分世界一であろう。
乾燥や加工技術である。
T大学の建築学科は燃えない材木を開発したが、それほど普及し
ていない。
この普及の為には民間の建築会社にPRし、産学が協同しないと
普及して行かない。
いずれにしても日本の木造建築業界の将来性は明るいものになる
だろう。