★建築のマーケティングリサーチとは?
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この調査は、先ず、何故自社が受注できなかったのか?
通称「逃げ客調査」というものを実施する。
営業担当者が何故契約できなかったのかの原因を調査するものである。
1.サンプル数は、400が理想的だが、少なくても良い。
アルバイト訪問による調査である。
2.会社のイメージ、信用度が影響しているのか?
イメージが良い。悪い。信用が置けない。ネットに悪口を書かれ
ていて、評判が悪い。代表者の評判が悪い。等の項目。
3.住宅のデザインが悪い。
外観や間取り、内装仕上げ、外構、工法に問題がある。
価格が高過ぎる。或いは安過ぎて問題がある。等。
4.営業マンの態度が悪い。営業マンに専門知識が欠けている。
プランや、見積価格を早く持ってこない。
営業マンの人柄に問題がある。打合せになかなか来ない等。
5.工事現場を見学したが、工事担当者の態度が悪い。
現場が汚い。工事のマナーが悪い。等。
★これらを集積し、分析する。
本格的な場合、クロス分析をして誤差を修正する。
★ここまでが、第一の作業である。
次に、分析結果のレポートを作成し、
?から?までの改善点を発見する。
それを経営幹部、各部署に改善点を報告させる。
★マーケティングリサーチとは、単なる調査ではなく、自社の欠点を発見し、
改善して、従来の「逃げ客」を契約客のする手法なのである。
◎見込み客リストのクリーニング。
1年に1回ほど、見込み客リストに電話して、その客が既に他社と契約
したのか、していないのか?を調査して、既に他社で契約した客はリス
トから除外する。
さらに、まだ建築していない客には、何故、まだ建築されないのか?
建築するとしたら、何時頃建築されるのか?建築されない理由は何故か?
を問い合わせる。場合によっては、営業担当者をチェンジする。
◎これらの業務を行うためには、優れたマーケッターが必要になる。
マーケッターは、単に問題点を発見するのではなく、改善点を見
つけることにある。
それが、次の新商品の開発や新規事業の発見に繋がるのである。
◎当社は、これまで約20社のマーケティングリサーチを実施した。
受託から報告まで3ヶ月かかる。当方が受託して見事に成功したケースを紹介する。
その企業は、創業以来初めて赤字を出し、当社に依頼がきた。
調査と分析をして報告書と提案書を提出した。
その主な内容は次の通りである。
1)会社の本店ビルと支店ビルを改装して、オフイスの貸しビルにした。
これにより家賃収入が年50億円になった。
これまでは贅沢にビルを会社のみ利用していたので、これをコンパクト
にして、余剰面積を貸しビルにしたのである。
2)賃貸管理会社を分離し、別会社とした。
今もこの賃貸管理会社は、全国に展開している。
社長には、本社事業部長に担当させた。
3)地域別の住宅プランを開発すること。
4)デザインの良い、完全企画住宅を開発した。
5)全国の営業社員800人を数回に分けて僕が研修した。
テーマは、赤字に転落した原因は何処にあるのか?
それを改善するためには、どう、すべきかがテーマである。
●この方策により、この企業は3年後黒字企業になった。